トーナメント最前線にあるもの
深場のボトムへ軽いリグを落とし込み、ミリ単位の操作で喰わせる。
10mラインからの微細なアタリを拾う感度、キスバイトをたちどころに喰い込ませるしなやかなティップ。
なぜ釣りにくいバスを狙うのか。
それは“勝つため”にほかならない。
喰わせとパワーのどちらを優先するか そんな悩みが一気に解消された。
加藤 誠司 SEIJI KATO
264UL/M
このロッドは荒いボトムに見えているビッグバスを攻略するために開発した。スレた見えバスを喰わせるために、これまではULクラスのロッドをセレクトしてきたが、喰わせてからのファーストランを止めるパワーに不足を感じていた。かといってタックルを強くしていくと繊細な操作がしにくいため、喰わせとパワーのどちらを優先するかで悩んだものだ。264UL/MはUL相当のティップを備えつつ、バット部にMクラスのパワーを持たせており、繊細に喰わせた後は、強靱なバットパワーで一気にボトムからバスを引き離すことができる。ULから一気にMパワーへ立ち上がるアクションながら、アルティメットブランクスデザインによって綺麗に曲がりがつながっている。4 ポンド前後のラインでノーシンカー、ネコリグ、虫系などの軽いリグを狭いポイントへ入れ込むときは実に頼もしいロッドだ。
今回はポイズンアルティマの第三弾って事で264UL/Mのインプレをしたいと思います!
使用期間は約2年ですので長期使用インプレって事になりますが私自身まだまだこのロッドを使いこなせてません。
説明等で至らない点が多々あると思いますが何卒ご容赦下さい。
ポイズンアルティマ264UL/Mの特徴
- UL/Mという柔と剛の両立!かなりシャッキリとした印象でパワーフィネス的な使い方も出来る!
- カーボンシェルグリップによる驚異的な感度!タングステンシンカーを用いたダウンショットリグの使用感は感動の一言!
- 自重82gと非常に軽い!えんぴつ持ってるのと変わらんよ…
- ロッドパワーがあるので5インチを超えるバルキーなワームも問題なく使用できる!
- なんでもオールマイティに使える汎用性!
- 前モデルの264ULがブラッシュアップして再登場?!
- 見た目がいいんじゃ~←ここ最重要
1.UL/Mという柔と剛の両立
このロッドのコンセプトに「繊細に喰わせた後は、強靱なバットパワーで一気にボトムからバスを引き離すことができる。」という謳い文句があるようにロッドパワーはかなり強いという印象を受けました!
豊英ダムのバスはパワフルな魚ばかりですのでドラグ調整を怠った結果ロッドのパワーでラインが切れてしまう事が数回ありました。
それくらい硬く強靭なロッドなのでパワーフィネス的な使い方も出来ると思います。
ですがあくまで「パワーフィネス的」な使用が前提なのでガチなパワーフィネスの使用は用法用量を守って正しくお使い下さい。
2.カーボンシェルグリップによる驚異的な感度!
ポイズンアルティマ2610L-Sにも搭載されているカーボンシェルグリップですが従来のアルティマと比べても感度が上がっている事が実感できます!
タングステンシンカーを用いたダウンショットリグは底質の変化が気持ち悪いくらいに伝わってきます!
ハードボトムは言わずもがな、砂地やヘドロといったマテリアルの変化も見逃さず手元に伝えてくれるし底のちょっとした隆起がバイトに感じる程です笑
肝心の魚からのバイトですがラインをかなりダルダルにした状態でも分かるのでまさに驚異的な感度と言えます!
ここまで感度がいいと逆に清々しい!
5.なんでもオールマイティに使える汎用性!
上記のルアー適合表を見ていただけると分かると思いますがバーサタイルに使える事が分かります。
ロッドパワーもありますので5インチを超えるようなバルキーなワームも難なく使いこなせるところも魅力の一つだと思います。
ですがこの汎用性の広さがいいのか悪いのか…後ほど解説しますがこのロッドの悪い点がここにあると思います。
では今度は悪い点について触れていきたいと思います。
- このロッドになにを求めるかで変わってくるが正直中途半端すぎる性能
- 「パワーフィネス的」な使い方であってガチなパワーフィネスには向かない
- 多少重めのワームならノーシンカーもいけるが4インチ以下だと途端にキャスタビリティが落ちる…少し重めのDSやネコ専用と割り切るか…?
中途半端すぎる性能
このロッドに何を求めるのかによって使い道が分かれると思うのですが本当に中途半端な性能…ティップはUL表記ですがかなりガチガチで使用感としてはMLのロッドを使っているような感覚です。
ティップが硬いので軽めのワーミングには適さないし、かと言ってガチなパワーフィネスにも向かないので使い道に悩んでしまいます。
キャストに関してもスワンプシリーズ等塩の配合率が低いワームだと途端にキャスタビリティが落ちてしまうのでノーシンカーで使用するなら4インチ以上で塩の配合率の高いワーム(ゲーリー等)を使用するとストレスなく使用できると思います。
それか1.8g以上のダウンショットやネコリグ専用機として割り切って使った方がいいのかもしれません。
ロッドスペック
■品番 264UL/M
■全長(ft.) 6'4"
■全長(m) 1.93
■テーパー FF
■継数(本) 1
■仕舞寸法(cm) 193
■自重(g) 82
■先径(mm) 1.4
■ルアーウェイト(g) 2~15
■適合ラインナイロン・フロロ(lb) 1.5~8
■適合ラインPE(号) MAX1.5
■グリップ長(mm) 190
■カーボン含有率(%) 100
ロッドの自重
長さ1.93mで82g…アルティマシリーズはどれも軽くて本当に素晴らしい!
このロッドは全体がカーボンで出来ているので先重り感は一切ありません。
しかしこの見た目よ…!15イグジストとの相性良すぎる!至高すぎてアソコが濡れてしまう!
ルアーウェイト
公式では2~15gと発表されていますが私的にはもっと狭い範囲だと思いました。
具体的に言ってしまうと5g~10g前後が無理なく使える範囲かなと。
レイドジャパンのリベロ5gをリフトした時ティップの強さに若干ではありますが頼りなさを感じたのでこれくらいの判定となりました。
これには当然個人差がありますので参考にならなければスルーして下さい。
使用感
それでは私が今まで使ってきたルアー、リグ等を使用感として解説していきたいと思います。
その前にタックルセッティングはこちら
- ロッド ポイズンアルティマ264UL/M
- リール 15イグジスト 2500番ハイギア
- ライン セフィア0.8号(PE) リーダー5lb(フロロ)
ダウンショット
使用するワームにもよりますが1.8g~3.5gまでが使いやすかったです。
少々バルキーなワームを使うなら0.9〜1.8gが最適ライン!
ルアーの操作性に関してですがティップが硬いのでシンカーが軽めだと動き過ぎてしまいます。
1.8g以上でラインスラックを出しながら操作するとそこまで動かないので状況に応じて使い分けするといいと思います。
個人的にはスクーパーフロッグの2.7~3.5gが使用感としては良かったです!
ネコリグ
ネコリグならスワンプミニ等軽いワームも使用出来ますしキャスタビリティも上がるので使用感としては一番良かったです!
いっそネコリグ専用機にしちゃってもいいかも…
スモラバ
どんなシチュエーションで使うかにもよりますがベストなのは1.8~3.5g
カバーで使うなら私のタックルセッティングより太目のラインを使うほうがいいと思います。
感度がいいのでスモラバの使用感はかなり良かったです!
ジグヘッドワッキー・ミドスト
ダウンショットと同じでボトムを這わすなら少し重めのジグヘッドが良き!
中層で扱うならスモラバ等水の抵抗を受けやすい物を使うとティップの硬さがあまり気になりませんでした。
ベイトフィッシュ型のワームは慣れが必要。
ノーシンカー
キャスタビリティを重視するなら軽めのワーム(スワンプジュニア以下)は❌
それ以上の重量なら問題ないですが使った感じベストだったのはOSPドライブクローラー4~5インチやマックスセントDワーム5.5インチ
虫系なら沈み虫2.2がベスト!提灯も⭕
シャッド・ミノー
ソウルシャッド、ハイカット等シャッドに関しては抜群の使い心地でしたが何度かバイトを弾いているのでやはりティップに難ありか…スピンビドーあたりが丁度いいかも。
ワーミング主体のロッドだと思うので無理に巻きで使わなくてもいいと思います。
まとめ
このロッドは使う場面が少ないので正当な評価を出せるまでには至ってませんがハイシーズンで大胆な釣りができる時に真価を発揮するタイプのロッドだと思います。
感度が素晴らしく底質の変化も手に取るように分かるのでネコリグやダウンショットの使用感はとても優秀ですし感動すら覚えました!勿論それ以外の使い方もありますしその使い方は多岐にわたると思います。
個人的には沈み虫2.2やスモラバの提灯がかなり使いやすかったです!ティップが硬いといってもパワーフィネス程は固くないので提灯のようにキャスタビリティが要求される釣りには最高なロッドだと感じました!
勿論それなりに重量がある物に限られてしまいますが💦
私個人的にはソリッドティップを搭載してほしかったですが前モデルの264ULをより強固にそしてより高感度にブラッシュアップしただけの可能性もあるのでソリッドティップの搭載は元々想定になかったのかも。
ジャッカルさん!グロリアスでもいいのでアンセムみたいなロッド作って下さい…!
ん…?そういえばレイドジャパンのマックスフィクサーってかなりアンセム寄りじゃね…?
6.1ftでソリッド…しかもバットがかなり太め。
ちょっと面白そうなので次回はマックスフィクサーについてインプレしたいと思います!
それではまた!